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テントシートの加工と縫製

2021.1.25|カテゴリー:その他

 テント製品は松山産業の主力製品です。
大型テントの場合には、面積が1000㎡を超える物もあります。
そんな大小さまざまなサイズの製品も含め、全てのテントシートは人の手によって加工されています。
皆さんは普段、テントがどのように製作されているのかを考えることはないと思いますので、今回はテントシートの加工や縫製作業についてご紹介いたします。

1.作業工程

1-1.受注

お客様から御注文をいただき、正式に発注がかかると製作がスタートします。
営業マンと社内の製作担当者が打合せを行い、製品の仕様や現場状況などを確認します。また、シートの原反を発注したり、必要な材料を手配します。

1-2.製作図作成

仕様書を元にシートの製作図面を作成します。製作図には付属品の取り付け位置や開口部の位置・縦横の寸法などを厳密に表記し、製造担当者がスムーズに作業できるよう作図していきます。

1-3.原反裁断

シートは反物状態になっており、縫代ぬいしろを含めた寸法で裁断します。シートは大きく分けて2m幅の原反と1m幅程の原反があります。
それら原反を自動検尺裁断機を使って適切な寸法に裁断します。自動検尺裁断機は名称の通りシートの幅と長さを入力することで、自動で必要な長さに裁断してくれる機械です。テント倉庫などのように、何十枚も同じ寸法のシートが必要な場合には大変重宝しています。

1-4.溶着

裁断を終えたシートは細長い生地の状態ですので、必要な幅と長さに加工しなければなりません。特にシートの原反は最大でも2m程の幅しかありませんので、6mの幅の製品に加工するためには、シートを横に3枚並べてつなぐ作業が要ります。この作業を巾継ぎと呼び、シート同士を溶着してつなげます。長さ方向にシートをつなげる場合には丈継ぎと呼んでいます。
溶着とは、シート表面の熱可塑性樹脂がコーティングされている箇所に熱を加えて樹脂を溶かすことで、重ねた二枚のシートをひとつにすることです。
弊社では3種類の溶着機械を取り扱っています。
1つ目は熱板溶着機です。熱板溶着機は自走式になっています。溶着幅を固定しているため、主に膜構造建築物のシートの巾継ぎに使用しています。
2つ目は高周波溶着機です。金型で押さえた2枚のシートの重なり部分に、一定の圧力をかけながら高周波電界を加えて数秒間で融点まで上昇させ、樹脂を溶かして繋ぎ合わせます。巾継ぎや丈継ぎ作業に利用しています。
3つ目は熱風溶着機です。小回りの効く小型の溶着機で、カーブのついた部位の溶着などにも対応できます。高周波溶着機が使えない箇所や、小さな付属品の取り付けに使用しています。

高周波溶着機による溶着作業の様子
熱風溶着機

1-5.縫製

シートを建物の壁や屋根として利用する場合には、下の写真のように縫製後にハトメという円形の金物を取り付けて、ロープや紐でかがることができるようにしていきます。
特に地面にこすれるシートの端部は「端ミシン(縫代を二つ折にして一本直線縫い)」で仕上げていきます。これはテント倉庫に限らず上屋や間仕切などにも同じ縫い方をする基本の縫い方となっています。
鉄骨にシートを固定させるための「抱き込みかがり布」なども同様にミシンとハトメを使って取り付けています。

1-6.検査・梱包

製造工程の最後に「汚れ・キズ」「寸法チェック」「付属部品の付け忘れ」などの製品状態の検査を行います。問題がなければ、続いて梱包作業へ移ります。
梱包の際には、現場でシートを効率よく広げられるよう工夫して畳んでいます。シートを広げる前にどちらを上にするのか、どこが左になるのかが簡単に分かるように目印をつけたりしています。
梱包後はクレーンやフォークリフトを使ってトラックに積み込み、ようやく出荷となります。

2.まとめ

 弊社ではテントシートの加工および縫製作業の多くを、女性従業員が行っています。ミシンのように手先の器用さと丁寧さを求められる作業においては、女性の方が向いているという理由からです。シートの製作には帆布技能士を含む多くの熟練者が従事しており、より良い製品づくりを心がけています。

簡単ではありましたが、テントシートの加工と縫製についてご紹介させていただきました。テント倉庫など各種製品の施工事例をホームページ内でご紹介しております。設備の導入をご検討の際には是非御覧ください。